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花々のよもやま話
スカシユリ (透かし百合)
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作成日時 : 2010/07/04 05:00
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スカシユリ(透かし百合)、何処からやってきたのか。 誰もいないところで、色々な雑草に混じりひっそりと緋色の花を咲かせていた。
スカシユリ(透かし百合)の名前はこの花の美しさからきている。
夏になると緋色と橙色の間くらいの美しい花を咲かせる。
スカシユリ(透し百合)は、もともとは江戸時代にエゾスカシユリ(蝦夷透し百合)とイワトユリ(岩戸百合)を主として交雑育成された品種。花が美しく、丈夫であることから沢山の園芸品種が造られており、オリエンタル系と人気を2分すると言える。アジアティック ハイブリッド(Asiatech Hybrid)と呼ばれることもある。
尚、名前の由来は、花びらの間が透いていることからきている。
ゆり科ユリ属の多年草で、学名は「Lilium pseudolirion」である。属名の「Lilium」の語源はケルト語の白い花(Li Lium)といわれるが、ラテン語もしくはそれ以前の古い言語に由来するとも言われている。種名の「pseudolirion」は、「pseudo(偽)とlirion(リリーかな)」が語源となっており、偽の百合を意味している。
本州の太平洋岸では紀伊半島以北、日本海側では新潟県以北に分布している。日本海側と大平洋側のスカシユリ(透かし百合)は開花期などが異なり、区別する意見もある。海岸の岩場や落ち着いた砂丘などに生育している。
花びらの間が透いているので透し百合と呼ばれる。花の色は様々さまざまある。ところで、ユリ(百合)の花びらは6枚ではなく、花びらは3枚で、後の3枚は萼である。
地下に卵の型した茎の周りに多量の養分を蓄えて厚くなった葉が多数重なって、出来た球形もしくは楕円形の鱗茎がある。茎は60cmほどになるとされるが、風の強い場所では10〜30cmほどの事が多い。葉は茎に付く間隔が短くぎっしりと生えており、皮針形であり、質は厚くて光沢がある。
花は6月から8月にかけて咲き、茎の高さに比べるとずいぶんと大きな花である。長さは7〜10cmほどで花弁の間に隙間があり、水が溜まらないようになっている。花弁の色は黄赤色で、赤褐色の斑紋が彩りを添えている。花径は10cm前後で、上向き咲きが特徴。美しいので、花色は多彩で、白、黄色、ピンク、赤の各色があり、昔から栽培され、多くの品種がある。
スカシユリ(透かし百合)は草丈を低くすることによって風衝地に適応している。近隣の民家の庭先で栽培されているものも、草丈は高くなっていない。強い風と塩分への適応の結果、風当たりの弱い場所においては高さ競争で遅れを取り、生育はできなくなっている。強い風の吹く海岸崖地は、スカシユリ(透かし百合)にとっては生存競争の少ない楽園ということになる。
耐寒性、耐暑性があって丈夫である。
話は変わりユリ(百合)にまつわる西欧の伝説、「キリストと赤いユリ(百合)」。
ユリ(百合)は、キリストが死の前夜にゲッセマネの園を散歩したそのときに、堕落してしまった。というのは、かの園に咲いていた他のすべての花は、キリストが通りかかると同情と悲しみの余りうなだれたのに、ユリ(百合)だけは、暗闇の中で光り輝やきながら、自らの美しさを誇ってこういった。
「私は他の姉妹たちよりもはるかに美しいのだから、あの方が通りかかるとき、背をしゃんと伸ばしてあの方を見つめる。そうして、私の優しい姿とかぐわしい香りに慰めを得ていただくだろう。」この花を見たキリストは、一瞬その前に立ち止まったから、たぶんその美しさに心動かされたのであろう。
けれど月明かりがさす中で、キリストの視線が注がれたとたん、ユリ(百合)は、自らの高慢とキリストの謙遜とを引き比べ、また、他のすべての花がキリストの前に頭を垂れているのを見て、恥ずかしさに打ちのめされた。そして、恥じらいのために顔一面に広がった朱色がいまだにユリ(百合)の花を染めているのである。
こういう理由によってそれは「赤いユリ(百合):Red lilly レッド リリー)」と呼ばれるようになり、その夜以来、頭を上げることは2度となく、うつむいたままなのである。
スペインでは、魔法で動物にされた人間を元通りにする花だと言われている。
ユリ(百合)は、茎が細いのに花が大きくて風に揺れるので、昔はユレといったのがユリ(百合)に変わったそうである。「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿は百合(ゆり)の花」という言葉があるように、ユリ(百合)は、美少女の歩く姿に喩えられる。
ユリ(百合)を詠んだ和歌
「道のへの 草深百合の 花咲みに 咲みしがからに 妻といふべしや」 万葉集
「あぶら火の 光に見ゆる わが蔓 さ百合の花の 笑まはしきかも」 大伴 家持
「忘れ草 わが紐につく 香具山の 故りにし里を 忘れむがため」 (忘れ草=萱草) 大伴 旅人 万葉集
「忘れ草 わが紐(ひも)につく 時と無く 思い渡れば 生けりとも無し」 万葉集
「かたぶきて たてるを見れば 人しれず 物をや思ふ 姫ゆりの花」 香川 景樹
花言葉は注目を浴びる、子としての愛である。
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