ススキ ( 薄 )

ススキ(薄)。秋の野山に咲きそろい、風に揺れる風情は故郷への郷愁に誘う。

また、ススキ(薄)の穂が、夕日の中で薄紅、銀、黄金色へと変わっていく様には荘厳ささえ感じる。

自然生態園の小さな池の辺りに、時折吹く秋風に揺れながら咲いていた。

画像ススキ(薄)という名前の由来には諸説があり、すくすくと伸びていく木という意味の「す(く)す(く)き」からきたという説や、神楽に使用する鳴り物用の木「鈴の木」から由来する説などがある。また、カヤ(萱)という別名があるが、これは昔、ススキ(薄)を刈って屋根を葺いた「刈り屋根」の意味で名づけられた。また、オバナ(尾花)は花穂が獣の尾に似ていることからきているようだ。

いね科ススキ属の多年草の植物である。学名は「Miscanthus sinensis」であるが、属性の「Miscanthus(ミスカンサス)」は、ギリシャ語の「mischos(小花の柄)と「anthos(花)が語源にちなみ、種名の「sinensis」は「中国の」を意味している。

画像原産地は日本や南千島、朝鮮半島、中国であり、東アジア地域に広く分布している。日本では北海道から沖縄、小笠原まで、全国いたる所に生育して、山野や牧草地、スキー場、川原、堤防法面、道端、樹木を伐採した跡地、荒れ地など、日当たりのよい乾燥地を好んで自生しているので、知らない人はいないのではないだろうか。

草丈は1~2mほどになり、カヤ(萱)、オバナ(尾花)とも呼ばれ、秋の七草の1ツである。地下茎がないので、地ぎわから群がって生えて大きな株になる。葉は細い線形で、縁に固くて鋭いギザギザの鋸歯があり、不用意に触ると手を切ることがよくある。

画像晩夏から初秋にかけて、茎の先端から10数本の小枝を出す。小枝には、白い毛に包まれた小穂が密生しており、これが開花する。花が終わると白い毛が伸び出して穂全体が銀白色になる。やがて小穂の中で、長い毛に包まれて熟した種子は、秋風に吹かれて散り、風に乗り新しい生育場所を求めて旅に出るのだ。

山上憶良の歌で知られるように、秋の七草として古くから親しまれており、月見には白玉の団子やサツマイモ(薩摩芋)、サトイモ(里芋)、ナスビ(茄子)とキュウリ(胡瓜)で作った動物の飾りなどとともに欠かせない植物である。月見は、中国の風習が日本に伝わったといわれている。日本独特のお月見だが、「十五夜」の月見のほかに、1ヶ月後に「十三夜」の月見があり、その時々の収穫物を供える。前者を「芋名月」、後者を「栗名月」とか「豆名月」という。

画像ススキ(薄)は、古事記や日本書紀にも見られる。この時代のススキ(薄)は、大部分が屋根葺きや敷物材料、在るいは「簾」や「菰」を編む材料として用いられていたようである。つい最近までは、この時代と同じように種々の生活用資材として用いられていた。併し、現在、ススキ(薄)に取って代わる資材が普及したことで、ススキ(薄)を生活用資材として用いることはほとんどなくなってしまった。

万葉時代になると、ススキ(薄)は生活用資材のみならず、庭に植えて鑑賞する植物にもなっていたようで、歌にも44首詠まれている。万葉集以後は歌に詠まれることは少なくなるが、様々な書物にススキ(薄)が登場していることから、日本人にとって興味を引かれた植物であったことが分かる。例えば、平安時代中期の女流作家、「清少納言」により執筆されたと伝わる随筆の「枕草子」には、秋から冬へのススキ(薄)の情景が書かれており、平安時代初期の貴族。歌人であり、6歌仙、36歌仙のひとり。また、伊勢物語の主人公とみなされている「在原業平」の「東くだり」には「小野小町」の髑髏の話などがある。

画像ススキ(薄)を詠んだ万葉集の歌
「道の辺の 尾花が下の 思い草 今さらさらに 何をか思はむ」 詠み人知らず 万葉集
「秋の野の 美草刈りふき 宿れりし 宇治の京の 仮いおし思ほゆ」 額田王 万葉集  美草とはススキ(薄)
「人皆は 萩を秋といふ よし我は 尾花が末を 秋とは言はむ」 詠み人知らず 万葉集

ススキ(薄)を詠んだ俳句
「狐火の 燃つくばかり 枯尾花」 与謝蕪村
「山は暮れて 野は黄昏の 芒かな」 与謝蕪村

花言葉は心が通じるである。

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