ヤブヘビイチゴ (薮蛇苺)

野鳥公園の自然生態園、小島を囲む小川の流れの近くで、地面に這いつくばるように、小さい黄色い花が咲いているのを見つけた。
近づいてよく見てみるとヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)だった。

早速、カメラを向けた。草丈が5~10cmと低いため、三脚を花の高さに合わせ地面すれすれにまでにセットして、クローズアップをマクロに装着し、這いつくばるようにして撮ってみた。

ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)には毒があると子供のころは思っていたが、美味しくないだけで有毒ではない。と聞いてももう食べてみる気にはならない。

画像ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)。名前の由来は、地表面に伸びる匍匐茎で繁殖するためか、果実の形がイチゴとしては食欲をそそらないためか、生育地の状況も合わせて名付けられている。

実は、中国のヘビイチゴ(蛇苺)はヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)をさしていう。ヘビイチゴ(蛇苺)の名は、中国での呼び名の漢名「蛇苺(じゃも)」をそのまま使ってこの名になった中国での名の由来は、ヘビイチゴ(蛇苺)、ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)ともに甘みが無く、まずくて、ほかのイチゴ(苺)のように食べれないので、蛇でも食べるのだろうと、ヘビイチゴ(蛇苺)の名になったという。

中国では、ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)は薬用で、蛇や虫に咬まれたとき、咽喉の痛みやはれ、熱病などの薬とされる。花や果実を含めた茎や葉全体を煎じて飲む。同じところに生えるヒメヘビイチゴ(姫蛇苺)は果実がふくれない。オヘビイチゴ(雄蛇苺)は葉が5枚に分かれる。山に生えるシロバナノヘビイチゴ(白花野蛇苺)は、花が白く、果実は食べると大変に美味しい。

画像ばら科ヘビイチゴ属の多年草である。学名は「Duchesnea indica」であるが、属名の「Duchesnea」は、人名でフランスの植物学者「Antane Nicolas Duchesne」を記念しているのにちなみ、種名の「indica」は「インドの」を意味している。

英名では「Indian strawberry(インデァン ストロベリー)」、「Mock strawberry(モック ストロベリー)」、 「False strawberry(フレセ ストロベリー)」とも呼ばれている。

原産地は日本や中国、朝鮮、台湾であり、 本州の関東以西、四国、九州、南西諸島、東南アジアに分布している。山沿いの畦道や、森林との境界域などに自生することが多く、半日陰のやや湿った環境を好むようである。

茎は長く蔓を出して地を這って、葉の腋から枝を出して殖える。草丈は約5~10cm。葉は互い違い(交互)に葉をつける、または一節に一葉ずつつける互生し、長い柄があり3枚の小葉からなり長さ3~5cm。小葉は楕円形で葉の縁にはギザギザの鋸歯があり、葉裏には毛がある。色は濃緑色。

画像花は4~6月、葉の腋から長い花柄を出して先端に1個の直径1.5~2cmの黄色5弁の花をつける。花には雄蕊、雌蕊が多数ある。

花の咲いた後、花床がイチゴ(苺)状に膨らんで艶のない紅色の果床になり、表面には痩果(そうか)がつく。

痩果は有毒ではないが、食べてもスカスカとして味はほとんど無い。イチゴ(苺)状の果実は、丸く大きな果床の上に点々と小さな赤い突起状の物があり、これが本来の種子を内蔵した果実である。この部分には果肉がないので痩果という。果実ではなく、果実を乗せた台を果実状に大きく発達させ、全体として果実らしくなっているわけである。

ばら科ヘビイチゴ属のものはヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)とヘビイチゴ(蛇苺)の2種類に限られており、ヘビイチゴ(蛇苺)はドクイチゴ(毒苺)と呼ばれることもあるが、その何れも毒はない。ただ、食べても美味しくないため、食用にはしないというだけである。実際に味見をしてみたが、無味無臭で、サバイバルで空腹を満たす必要がなければ口にすることのないものだと感じた。

画像ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)とヘビイチゴ(蛇苺)は良く混同されるが、比較的日当たりの良いところに自生し、半日陰のやや湿ったところに咲いていて、全草大型で葉が濃緑色であればヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)、全草小型で、葉が黄緑色であればヘビイチゴ(蛇苺)、と区別することができる。また、花期に花をよく見ると観察し、萼の下についている副萼片が殆ど目立っていればヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)目立たなければヘビイチゴ(蛇苺)と区別できる。

ヘビイチゴ(蛇苺)の果実は、実の表面に付いている赤い粒状のところで、これは痩果と呼ばれている。そして、真ん中のスポンジ状のところは偽果と呼ばれており、オランダイチゴ(阿蘭陀苺)も同様の構造である。この偽果が、小さく白っぽい丸型であればヘビイチゴ(蛇苺)であり、ヘビイチゴ(蛇苺)より大きく、赤い細長い型であればヤブヘビイチビ(薮蛇苺)だと区別することもできる。

画像花や葉を観察して、両者を区別することは可能だが、実際のところ、両方の果実だけを見て区別してみると、上記のように区別することは難しく、ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)にヘビイチゴ(蛇苺)の様の実が付いていたり、ヘビイチゴ(蛇苺)にヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)の様の実がついていることもあり、区別しにくいことがよくある。

併し、痩果がデコボコして光沢があり、感触が滑らかであればヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)、光沢がなく、触った感触がザララザラしていればヘビイチゴ(蛇苺)だと区別することが可能である。また、どちらなのか区別できないものもあり、もしかして、これは両者の交雑種かも知れないと感じるものもある。

花言葉はない。

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2007-11-23

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  • 花日記・「ヘビイチゴ(蛇苺)」

    Excerpt: 見た目の毒々しさ等から「ヘビイチゴ(蛇苺)」と呼ばれるそう。 鬱蒼とした日陰な場所に咲いていたので、 たしかに蛇がいそうな気配はあったかも・・・。 花を見た印象がよかったので、 もっと可愛らし.. Weblog: 天気雨日和  racked: 2009-05-13 02:24