キキョウ (桔 梗)

鐘形の青紫の花をつけるキキョウ(桔梗)は、秋の七草の1ツで日本人にも馴染みの深い野草である。

可憐で紫色の花はいかにも優しげな花だ。

キキョウ(桔梗)は秋の花の印象があるが、山では初夏から咲き始めている。自生しているキキョウ(桔梗)は、ぽつりと花をつけていて落ちついた雰囲気だ。一方、花壇では1カ所に沢山植えつけられ、花も沢山つけるので違う花のように見える。

画像名前の由来は「キキョウ(桔梗)」の音読み、「きちこう」が転じたもので、「きちこう(桔梗)」の由来は、根が「結実(ひきしまっている)」かつ「梗直(まっすぐ)」であることからきたといわれている。名の由来になった根の干したものを、漢方治療では、去痰、排膿、消炎などの目的で使う。生薬の名をそのまま採った「桔梗湯」は、のどの痛みが強い時、これでうがいをするように患部をゆすいだ後に飲みこむようにすると、痛みがやわらいで重宝する。というように、元々は漢方薬として中国から伝わったもの。

ききょう科キキョウ属の多年草である。学名は「Platycodon grandiflorum」はであるが、属「Platycodon(プラティコドン)」は、ギリシャ語の「platys(広い)とcodon(鐘)」が語源で、花の形に由来している。 種名の「grandiflorum」は「大きい花の」を意味している。

画像日本や中国が原産地で、日本では古くから自生する花で、秋の七草の1つでもある。万葉集で「朝顔」と詠まれているのは、実はキキョウ(桔梗)だったという説もある。北海道から九州、奄美諸島、朝鮮半島、中国、ウスリーに分布している。山野の草地など日当たりの良い所に生えている。観賞用としても栽培もされ、園芸品種もある。

茎は太くて黄白色している。高さは40~100cmくらいになる。葉は互い違いに生えている互生で長い卵形、縁にはギザギザした鋸歯がある。下面はやや白みがかっている。

開花直前の丸く膨らんだ蕾の状態がおもしろい。これは、開花前には花びらが互いの縁で くっついたまま膨れていくために、つぼみのときは風船のようにふっくらして見える、ということらしい。プチュッとつまむと水がはじけ出る。
そのため 「バルーンフラワー(balloon flower)」という英名を持っている。蕾が徐々に緑から青紫に変わり裂けて6~9月ごろに紫まらは白の星型をした美しい花を咲かせる。花冠は広鐘形で5ツ裂け、花径4~5cm、雄蕊、雌蕊、花びらはそれぞれ5本である。

尚、園芸品種には白やピンクの花をつけるものや、鉢植え向きの草丈が低いもの、2重咲きになる品種やつぼみの状態のままほとんど開かないものなどがある。

画像キキョウ(桔梗)の花では、雌蕊より先に雄蕊が成熟する。花が開いたばかりのころは柱頭は未成熟で、その周りを雄蕊が取り囲んでいる。開花の後、雄蕊は葯を開き花粉を出して、花柱の周りに生えた毛につく。葯が空になると雄蕊は倒れ、花柱から離れる。この頃も雌蕊の柱頭は成熟していないため、自家受粉は行われない。葯が空になり、雄蕊が花柱から離れた後、柱頭が開く。すでに雄蕊は花粉がないので、受粉は別の花の花粉により行われる。ほかの花の受粉で雄蕊先熟のよい例である。

漢方では太い根を干してせきやのどの薬にする。また、この薬用成分のサポニンというものは昆虫にとっては有毒なため、昆虫からの食害から自らを守っている。 (キキョウサポニンと呼ばれる)

画像キキョウ(桔梗)は昔から武士に好まれたようであり、武士でこの紋を用いたのは清和源氏の土岐氏で、戦国時代には土岐氏の流れを汲む「明智光秀」が水色桔梗紋を用いたことは有名である。同じく信長に仕えた「柴田勝家」もこの紋所。江戸時代には、家紋を衣服につけるのは男性に限られていたので、婦人は桔梗の花を、線書きでやや小形にしてしたものを用いた。そのため桔梗紋は代表的な女紋の1ツとされている。

埼玉県の城峰山(じょうみねざん)に桔梗にまつわるこのような伝説がある。
平安時代の中期に起こった天慶の乱に敗れた「平将門」は、下総国を逃れて、愛妾の「桔梗の前」らとともに、秩父の阿隈(吉田町)から城峰山に立てこもったという。幾日かが過ぎたころ、「桔梗の前」は、理由もなく館を出て、山道を彷徨ひ歩くなど、不審な行動が見られた。案の定、数日後に「藤原秀郷」の軍に山を包囲された。「将門」は怒り狂って「桔梗の前」を斬り殺した。このときの「桔梗の前」の恨みによって、秋の七草のうちキキョウ(桔梗)だけはこの山には咲かないといわれている。

秩父小唄の1節に「秋の七草 うす紫の花の桔梗が ナアソラショなぜ足らぬ、城峰昔の物語」と歌われている。

画像平安時代の辞書の「本草和名」には、キキョウ(桔梗)のことを「阿利乃比有岐」として載っている。蟻の火吹きという意味だそうだ。蟻がキキョウ(桔梗)の花を噛むと、蟻の口から蟻酸(ぎさん)というものがでて、キキョウ(桔梗)の花の色素アントシアンというのを変色させるために紫の花の色が赤く変わる。この意味から蟻が火を吹いたように見えることで「蟻の火吹き」と言われた。

徳川15代の征夷大将軍の居城であり、江戸幕府の最高政庁であった江戸城内の表座敷の1つ、襖に桔梗を描いた中奥番の詰所の桔梗の間や、江戸城門の1ツで今の皇居に向かって坂下門の右方、内濠の中間。もと内桜田門で「桔梗門」の名前がある。

キキョウ(桔梗)を詠んだ和歌と俳句
「朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ」 読み人知らず 万葉集 (朝顔は桔梗のこと)
「桔梗の花 咲く時ぽんと 言ひそうな」 加賀千代女

花言葉は清楚、気品 である。

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