クサキ (臭 木)

田んぼや畑、小川、雑木林があって、長閑な武蔵野の風景を留める近くの公園内を散策していると、色々と変わった花々に出会う。

気になったのは、畑の近くに植えられ咲いていたクサギ(臭木)。なかなかユニークで素敵な花だ。

画像クサギ(臭木)の名前は、枝を切ったり葉を揉んだりすると、独特の臭い匂いがあるところから由来する。その臭い匂いのイメージとは対照的に、先が5ツに裂けた白っぽいプロペラのような花や、赤と黒のコントラストも鮮やかな羽根突きの羽根のようなユニークな実は、とても人目を引くものである。

くまつづら科クサギ属の落葉小高木である。学名は「Clerodendron trichotomum」であるが、属名の「Clerodendron(クレロデンドロン)は、ギリシャ語の「cleros(運命)とdendron(樹木)」が語源。種名の「 trichotomum」は「三分岐の、三叉の」を意味している。

画像原産地は日本や朝鮮半島、中国、台湾。日本では北海道から九州、琉球列島までのほかに、台湾、中国まで分布している。日当たりのよい原野などによく見られる。四国以南には、葉が長くなり、花序がよりまとまって生じる変種ショウロウクサギ(しょうろ臭木)があり、沖縄ではほとんどがこれである。ほかに、葉にほとんど毛がないアマクサギ(甘臭木)がある。

樹高は3~5mくらいになる。葉は大きく、長い葉柄を含めて30cmにもなり、柔らかくて薄く、柔らかな毛を密生する。葉を触ると、一種独特な異様な臭いがする。

画像樹高は3~5mくらいになる。葉は大きく、長い葉柄を含めて30cmにもなり、柔らかくて薄く、柔らかな毛を密生する。葉を触ると、一種独特な異様な臭いがする。

花は7月下旬~8月下旬頃まで咲く。花びらは萼から長く突き出してその先で開く。雄蕊、雌蕊はその中からさらに突き出す。花弁は白、萼は始め緑色で次第に赤くなり、甘い香りがある。昼間はアゲハチョウ科の大型のチョウが、日が暮れるとスズメガ科の大形の蛾がよく花に訪ずれ、受粉にする。果実は紺色の液果で秋に熟し、赤いがくが開いて残るためよく目立つ。この果実は鳥に摂食されて種子分散が起きると考えられている。

画像道ばたなどでよく見かけ、遷移に於いては、藪の状態の所に侵入する最初の樹木としてパイオニアの典型である。

葉には名の通り特異な匂いがあるが、茶の他に、茹でれば食べることができ若葉は山菜として利用される。収穫時には、臭いが鼻につくが、暫くすると不思議なくらいに匂いを感じなくなる。果実は草木染に使うと媒染剤なしで絹糸を鮮やかな空色に染めることができ、赤いがくからは鉄媒染で渋い灰色の染め上がりを得ることができる。また、英語名を「Harlequin glory bower、Peanut butter shrub」などといい欧米では観賞用に栽培されている。

画像日本でクサギ(草木)そのものが栽培されることは少ないが、栽培は容易。繁殖は挿し木、株分け、根伏せなど。種子以外に根からの不定芽でよく増える。

同属の東南アジア原産の常緑低木のヒギリ(緋桐)、アフリカ原産の常緑蔓性木本のゲンペイクサギ(弁慶草木)、中国原産の落葉低木のボタンクサギ(牡丹臭木)などは観賞用に栽培される。ボタンクサギ(牡丹草木)は時に野外に逸出して野生状態で生育している。

花言葉は運命、治療である。

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  • クサキ

    Excerpt: 甲子林道で見つけた変な花・・・と思ったら 花に見えるのは果肉。 三日月型の袋状の果肉だそうで、熟すると裂けて青紫の実?が出てくるそうです。 それにしても凄い色使いだなこの花・・・じゃかなった実.. Weblog: ぴんぼけ日記 racked: 2010-10-22 10:57