ノアサガオ (野朝顔)

夕方になり涼しくなったので、良いショットが撮れると思い、いたたまれず散歩に飛び出てみた。

近くの河口沿いで1面に覆い被さるように、青紫色のノアサガオ(野朝顔)が咲いていた。

最盛期は過ぎているのか大分傷んでいたが、その中でも健気に咲いている花があった。最盛期にはフェンス1面に咲く姿はさぞ圧巻だと思った。

画像ノアサガオ(野朝顔)の名前は野生のアサガオ(朝顔)より由来する。アサガオ(朝顔)は花が朝早く咲くことよりきている。併し、アサガオ(朝顔)に比べるとノアサガオ(野朝顔)は萎れるのが遅く午後でも咲いていることがある。別名は「リュウキュウアサガオ(琉球朝顔)」、英名では青い色の朝顔の意味で「blue morning glory」と呼ばれている。

ひるがお科サツマイモ属の多年草で、学名は「Ipomoea indica」である。属名の「Ipomoea」は「芋虫に似たもの」にちなみ、ヒルガオ(昼顔)の仲間が蔓性で、茎が物に絡み這い上がってゆく様を芋虫に見立てたものらしい。種名の「indica」は「インドの」を意味している。

画像原産地は日本南部海岸~熱帯アジアで、日本では紀伊半島以南や九州、沖縄、台湾などに分布し、沖縄や南西諸島ではアサガオ(朝顔)といえば、ノアサガオ(野朝顔)をさす。沖縄では海岸近くの原野に自生しているが、栄養繁殖で殖え、繁殖力が非常に強く、特に沖縄では田畑の雑草として嫌われている。伊豆七島、紀伊半島、四国、九州の南岸部に僅かに自生が見られる。

宿根性のアサガオ(朝顔)で、オーシャンブルーなど色々な名前で出回っている。蔓性で上から見て反時計回りに巻きつきながら成長する。茎は濃い紅紫色をし巻髭はない。長さは10m以上になり、木を這い登り木を覆い隠すこともある。茎から発根して繁殖力は旺盛である。蔓性で、上から見て反時計回りに巻きつきながら成長する。

画像葉は上の部分は中央より付け根寄りが最も幅が広い卵形をしており、先が尖っている。基の部分はハートの形をした心臓型で3ツの裂けており、節ごとに1枚ずつ方向を異にして互い違いに生えている互生をしている。茎と萼には短毛があるが葉は無毛である。葉の長さは10~15mm。

6月~11月に葉の腋から数個、房咲きに蕾をつける。花は1日花だが、朝~昼過ぎまで咲いている。花柄は短く、萼片が反り返らず、先端が細く尖る。花色は青紫色で、時間がたつと桃色に変化する。ほとんど結実はしない。 品種 花色が、白や桃色のものがある。花径は80~100mmである。

画像ちなみにアサガオ(朝顔)に関わる逸話や伝説がいろいろある。
当時、日本ではまだ珍しかったアサガオ(朝顔)を手に入れた千利休は、庭に植えて大切に育てていた。或る時、秀吉が利休のアサガオ(朝顔)の噂を耳にして、是非見たいと望んだ。そこで利休は、秀吉を朝の茶会に招いた。当日秀吉は、利休の庭を見て不思議に思った。庭のどこにもアサガオ(朝顔)の花がなく、地面には綺麗な小石が敷かれていたからだ。秀吉は茶室に入って初めてその理由が分かった。そこには、たった一輪のアサガオ(朝顔)が見事に活けてあった。秀吉は、ほかのアサガオ(朝顔)を全て取り払って、一輪のアサガオ(朝顔)に凝集した、利休の茶の湯に対する美意識にとても感心した。とのことである。

加賀千代女の「朝顔に 釣瓶(つるべ)取られて もらひ水」という句は有名である。アサガオ(朝顔)の蔓が1日でそんなに伸びるはずはないという批判もあったが、女性らしい優しさということで認められた。千代女が男だったら違っていたかもしれない。

画像埼玉県大宮市見沼の雨降り朝顔の伝説。
埼玉県大宮市の見沼の周辺には、今でも朝顔に似た花で昼間咲く「雨降り朝顔」というのがある。昔、見沼の漁師で伝助という貧しい男に、お里という美しい娘がいた。或る日、狩りに来た岩槻の殿がお里を見染めて側女とした。お里は間もなく懐妊したが、殿様の奥方にいじめぬかれた。お里は城をぬけ出し、見沼に身を投げた。家来達がお里を見つけだしたのは、ノアサガオ(野朝顔)の咲いた岸に打ち上げられたお里の上に雨が降っている時であった。家来達はその雨をお里の涙雨だといった。それからというもの、このアサガオ(朝顔)の咲く時は雨が降ると伝えられ、誰いうとなく「雨降り朝顔」と名付けられたという。

「朝顔と朝寝坊」の民話
昔、或るところにとても朝寝坊の男がいた。男は、アサガオ(朝顔)の花が咲くところを一度見てみたいものだと思っていたが、起きてみるとアサガオ(朝顔)は何時も咲いた後だった。でも、或る日、早起きすることができ、アサガオ(朝顔)の蕾が開くところを見ることができた。ところが、アサガオ(朝顔)は開いた途端に萎んでいった。男がアサガオ(朝顔)に、どうしてすぐに萎むのか尋ねると、アサガオ(朝顔)は答えた。「あなたが起きているので、もう昼でだろうから。」

中国では、種子を薬用(下剤)にして牛車に引かせて売っていたので「牽牛花(けんぎゅうか)」といい、花の開くのが瞬間なので「蕣(しゅん)」と書く。ちなみに「蕣」の文字は「アサガオ(朝顔)」で変換できる。

花言葉は愛情、はかない恋、平静、明日も爽やかに、などである。

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