クガイソウ (九蓋草)

クガイソウ(九蓋草)は、ちょっとした山などへハイキングに行くとよくみつかる。

紫の花でよく似たものにヤマトラノオ(山虎の尾)やルリトラノオ(瑠璃虎の尾)があるが、クガイソウ(九蓋草)は葉が輪生している(1ツの所から3~8枚出る)ので見分けられる。

また、姿が似ていて花が白いオカトラノオ(丘虎の尾)も同じような場所でみつかるかも知れない。

画像クガイソウ(九蓋草)の名の由来は、葉のつき方から来ている。葉は通常4~8枚が輪生(各節から3枚以上出ている)し、これが幾つもの層になっている。丁度9層ぐらいあるので、クカイイソウ(九階草)と呼ばれるようになり、その後、「階」が「蓋」に転訛してクガイソウ(九蓋草)の名になった説や。また、蓋というのは笠を数える単位とのことで、ちょうど九層ぐらいあるので九蓋草(クガイソウ)と名づけられた説がある。

更に、広披針形(細長く両端が尖り、中央より下が1番幅が広い)の葉が、輪生する様子が多宝塔の屋根の九輪や仏像の天蓋に似ているところからきているともいわれている。

画像ごまのはぐさ科クガイソウ属の多年草で、学名は「Veronicastrum sibiricum subsp.japonicum」である。属名の「Veronicastrum(ベロニカストラム)」は、「Veronica(クワガタソウ属)と「astrum(似ている)」が語源で、「Veronica属に似た植物」との意味 にちなみ、種名の「sibiricum」は「シベリアの」、小名「subsp」は「亜種」、「japonicum」は「日本の」を意味している。

原産地は日本のほか、ヒマラヤや中国、韓国、シベリアなどで、耐寒性がある。日本では島根県隠岐島以東の本州に分布しており、低山から亜高山の日当たりのよい湿った草地や渓流のほとりに群生している。また、切り花用に栽培されている。

画像草丈は80~130cmくらいであり、茎は枝分かれしないで、真っ直ぐに直立し背の高い。葉は通常4~8枚が輪生し、これが幾つもの層になっている。丁度9層ぐらいあるので、九階草と呼ばれるようになったが、実際には、8層のもあるし13層のものもある。葉の枚数も一定ではなく、層も、必ずしも9層とは限らない………。そこのところが、この花の良い所だと思っている。

葉の広披針形(細長く両端が尖り、中央より下が1番幅が広い)で、両端が長く尖っている。葉の縁は鋸の歯のようなギザギザが斜め前方を向いて揃っている鋸歯状になっている。

画像画像開花時期は6~8月である。茎先に20~35cmくらい穂のような形状の長い総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、淡紫色の小さな花を沢山つける。先端が垂れ気味で少し可笑しみがある。

花柄は1~3mmで、萼は5ツ深く裂けており、花冠(1ツの花の花びら全体を指す)は筒状(花弁が根元で融合し筒状になった花)をしていて、先が浅く4ツに裂けている。雄蕊は2本、雌蕊は1本である。花の雄蕊は2本あって花冠より長くつき出ている。 果実は朔果(莢のようなもの)で、卵のような形をした円錐形で、長さは3~4mmくらいである。種子は長い楕円形でごく小さいものである。

話は変わって、クガイソウ(九蓋草)の乾燥したものを、生薬で草本威霊仙といい、リューマチ、関節炎、利尿にきくとされている。また、春先の若芽を、熱湯でゆでてから水に晒して食べることもできる。

古くに日本の薬草を解説や分類した、飯沼慾斎は、日本で始めてリンネの植物分類である、雄蕊の数による24綱目からなる分類を応用して「草木図説」を表した。 この草木図説は「リンネ」の分類法による、日本で始めての著書になる。

画像その草木図説では、クガイソウ(九蓋草)は雄蕊が2本のために、このクガイソウは第2網に分類されている。この草木図説(そうもくずせつ)には、クガイソウ(九蓋草)に草本威霊仙という漢字があてられている。 また、草木図説の記述のなかの説明では「・・・葉数に多アリ小あり又茎葉に毛の有無、又草ニ矮生ナル者・・・種アレドモ生殖部ミナ同ジ故ニ不一致」と記述されている。

現在も、日本ではクガイソウ(九蓋草)を1種としているが、それぞれの特徴からナンゴククガイソウ(南国九蓋草)、ツクシクガイソウ(筑紫九蓋草)、エゾクガイソウ(蝦夷九蓋草)と言われる種類があるが、狭義のクガイソウ(九蓋草)と区別している。

花言葉は明るい家族である。

ポストカード
画像

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 5

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック