ヒメジョオン (姫女苑)

ごく最近まで、ヒメジョオン(姫女苑)なんて、と思っていたが、よく見ると近所の道ばたや空き地では希少な野草になりつつある。

公園や道端でよく見るの秋の花というと、セイタカアワダチソウ(背高泡立草)かタンポポモドキ(蒲公英擬き)だったりする。

この頃は帰化植物とは言え、ヒメジョオン(姫女苑)もユウゼンギク(友禅菊)も貴重な野草に思えてきた。

画像ヒメジョオン(姫女苑)は、漢字に直すと「姫女苑;」となる。「ヒメ(姫)」は「小さい」、「ジョエン(女苑)」は「中国産の野草」を表している。日本に入ってきた当初は、「柳葉姫菊(やなぎばひめぎく)」と呼ばれたり、鉄道の線路沿いに広がったことから、「鉄道草(てつどうぐさ)」と呼ばれたりした。小さいシオン(紫苑)の一種であり、別種のヒメシオン(姫紫苑)と区別するために「ヒメジョオン(姫女苑)」という名前が付いたという説もある。

きく科ムカシヨモギ属の1年草であり、同属のハルジオンと共に、道端でよく見かける雑草で、学名は「Erigeron annuus」である。属名の「Erigeron(エリゲロン)」は、ギリシャ語の「eri(早い)と「 geron(老人)」が語源で、「早く咲き(春の花)、白い軟毛で覆われた花」にちなみ、種名の「annuus」は「1年生(草)の」を意味している。

画像北アメリカ原産の帰化植物で、日本には明治時代の初めに観葉植物として入ってきた。現在では、全国に広がり、山間部にも入り込んでいる。初夏から空き地や荒れ地、堤防、野原など、日本全国的に広がっていたる所で見られる野草である。今では山間部にも入り込んでいる。

草丈は50~100cmにもなる。茎には髄(ずい)という部分が詰まっている。若い時期は、根元から長い柄のついた丸みを帯びた葉(根出葉)を付ける。やがて、茎が高く伸びると、根元の葉は無くなり、茎からストレートに伸びる細長い葉だけになる。茎と葉は黄緑色で、まばらに毛が生える。葉は披針形を逆さにした形で、中央より上が一番広い倒披針形をしており、茎に対して節ごとに1枚ずつ方向を異にして互い違いに生える互生してつく。

画像開花時期は初夏の6月上旬ごろから秋になる10月中旬にかけてである。茎は始めは枝分かれせず、先の方で数回の枝分かれをして、黄色い花は管状花の花芯と、その周囲の白または薄紫色の舌状花からなる小さな頭花を多数に咲かせる。花はヒマワリ(向日葵)のような形だが、周囲の花びらがとても細い。花径は2cmくらい。 
また、ヒメジョオン(姫女苑)の花に見えるものは頭状花序で、小さな花の集まりである。中央の黄色い部分は、花の形態が管状である管状花、周辺の花びらのようなものは、舌状花という。

画像ヒメジョオン(姫女苑)とハルジオン(春紫苑)は、花がよく似ていて混同してしまうことがある。

標準的には、ヒメジョオン(姫女苑)の方が背が高く、花は小さくて数が多く、根本がすっきりしている。これに対して、ハルジオン(春紫苑)は、背は低く、花は大きくて少なく、根本に葉がある。また、ハルジオン(春紫苑)の蕾は下を向いて項垂れているような特徴がある。従って、しっかりと比べて見れば、はっきりと見分けがつくことになる。

分かりにくい場合は、茎を折ってみるとよい。ヒメジョオン(姫女苑)の茎には空洞がないが、ハルジオン(春紫苑)の茎には真ん中に空洞がある。葉の付き方も違い、ヒメジョオン(姫女苑)の葉は茎を抱かないが、ハルジオン(春紫苑)は茎を抱くように付いている。

画像最近では、デジタルカメラで花をマクロで撮る人が増え、花だけを拡大して写すことがよくある。そのような花だけの 写真では、この両者の区別がとても難しい。標準的な花では、ヒメジョオン(姫女苑)はハルジオン(春紫苑)より花が一回り小さく、舌状花の数も少ないので、見分けられるが、判断が難しい場合もある。尚、ヒメジョオン(姫女苑)とハルジオン(春紫苑)以外にも、近縁のものがあるので、注意が必要である。

また、花弁の白い部分がやや紫がかる個体が見られることもあるが、これは清浄な空気の中で育った時にできるものである。

姫女苑は、咲き始めの時期が、丁度、夏前の草刈りの時期とぶつかり、あっけなく刈り取られてしまうことが多い。

花言葉は素朴で清楚である。

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