シュウメイギク (秋明菊)

野の風情の花といったらシュウメイギク(秋明菊)、秋の野草で思いつくのもシュウメイギク(秋明菊)である。

綺麗で可憐な花だけを見ていると、コスモス(Cosmos)と見間違うような花を咲かせていた。和名はシュウメイギク(秋明菊)であり、コスモス(Cosmos)の和名であるコスモス(秋桜)ともイメージが重なってくる。

細く長くしなやかな茎を持つこの花は、茎がくねったり捩れたりして、風にそよぐ姿や雰囲気は、野の思い出がいっぱいといった感じである。それでいて、とてもおしゃれで都会的な趣も充分ある。

画像名前の由来は秋にキク(菊)に似た花を咲かせるところからシュウメイギク(秋明菊)と名付けられた。 別名の「キブネギク(貴船菊)」は、秋にキク(菊)のような花を咲かせて京都の貴船山に自生していることからきている。

きんぽうげ科イチリンソウ属の多年草で、学名は「Anemone hupehensis var. japonica」である。属名の「Anemone(アネモネ)」は、ギリシャ語の「風」が語源で、「風の花」の意味にちなみ、種名の「hupehensis」は「中国の湖北省産の」であり、小名は「japonica」は「日本の」を意味している.。

日本には古い時代に、中国から観賞用として渡来したのものが、野生化したといわれている。半日陰の湿り気のある場所を好む傾向があって、沢沿いや林縁部、人家近くに多く見られるでほか、石灰岩地にも生育しているといわれている。そして、キク(菊)と名が付くが、きく科ではなく、きんぽうげ科アネモネ属である。

画像きんぽうげ科の植物は殆どがどの花も美しい。江戸時代には花色は桃色がもっぱらで白色が登場するのは明治時代以降になったと考えられている。イギリスに渡って品種改良が行われて、イギリスではキク(菊)ではなくアネモネ(Anemone)の仲間なので、「ジャパニーズアネモネ(Japanese anemone)」として親しまれているようだ。

草丈は50~100cmほど。根元の方には長い柄を持つタンポポ(蒲公英)の冬越しの葉のように、 葉が出る根生葉があるが、上部の葉は柄がごく短く小さくなっている。その葉がつく節の部分から2~3本に枝が分かれて花茎もそこから伸びてくる。より下部から出た花茎はより長く伸び、上部から出た花茎は短いうちに開花する傾向があるのだろうか。花茎の長さだけを見ていたら長短色々あるが、比較的同じくらいの高さで花が咲いていたりする。

画像秋に花が咲きキク(菊)に似ていることから「シュウメイギク(秋明菊)」というが、きく科ではなくきんぽうげ科の植物で、花片に見えている部分は「萼」である。花が開く前の蕾のときも真ん丸だが、萼が散った後の形も真ん丸である。主だった品種の花色は白、赤紫、薄いピンク色で、萼が幅広い一重咲きや細長い萼が30枚ほどある八重咲きなどがある。花径は5~6cmくらい。

萼が散った後にも残る花の中央部の丸いものは、雌蕊群である。その周囲には黄色いリングをつけたように沢山の雄蕊がある。

画像中国から古い時代に入ってきた帰化植物である。文献上では「花壇綱目」に「シュウメイグク(秋明菊)」の名前で記載されていて、日本に定着していたことが窺える。中国では明代末の「本草綱目」には記載はなく「三才図会」に「秋牡丹」の名前で記載されるようになる。「アキボタン(秋牡丹)」の呼び名は貝原益軒も「大和本草」で使用している。

画像以後日本の園芸書には「シュウメイギク(秋明菊)」「アキボタン(秋牡丹)」で紹介されることが多くなり、「シメギク(しめ菊)」「ムラサキコロモギク(紫衣菊)」「カガギク(加賀菊)」「エチゼンギク(越前菊)」「キブネギク(貴船菊)」「カラギク(唐菊)」「(コウライギク)高麗菊」「アキシャクヤク(秋芍薬)」などの多様な別名で呼ばれることになった。

花色は赤紫色であるが、近年、他種との交配品種が市販されるようになり、弁数が少ない品種や白色の品種が多く栽培されて名称の混乱が見られている。

花言葉は忍耐、薄れゆく愛、多感なときである。


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