ツルマメ (蔓 豆)

荒れ放題の空き地でも立派な野草園だ。

その草むらで野草に絡み付き咲いているよと、懸命に所在をアピールしている薄紫色の小さな花を見つけた。最大の伸ばした蔓にちょこんと7~8mmくらいの大きさ、可憐で可愛い中に入って見て見るとツルマメ(蔓豆)だった。

他にも赤い花や白い花、黄色い花、ピンク、紫の花など色々と咲いていた。

画像ツルマメ(蔓豆)の名前は、茎が蔓状の豆という意味に由来する。別名をノマメ(野豆)と呼ばれている。

まめ科ダイズ属の1年草で、学名は「Glycine max subsp. soja」である。属名の「Glycine max」はダイズ(大豆)の学名。ダイズ属の中で大きなもの、というような意味で、「Glycine」には甘いという意味がある。ダイズ(大豆)には甘みがあることからつけられたらしい。 種名の「soja」は日本語の転訛して「醤油ひいて大豆」をいみしている。

画像原産地が中国の何処であるかは色々と説があり、大豆はツルマメ(蔓豆)を改良したものと考えられている。日本へは弥生時代に、稲作と共に中国大陸から伝わったと言われる説が有力だと考えられている。

日本の文献上の記録で最も古い古事記にも説話として残されている。また、8、9世紀には作付け奨励が行われたとの記録もある。

画像日本の全土に分布し道端などの草地に自生している。茎(蔓)の長さは2~4mくらい。茎には毛が沢山生えていて、その毛は下向きである。葉は3ツの小葉から出来ていて、1ツ1ツの小葉は、細長く両端が尖り、中央より下が 1番幅が広い披針形から葉の中央より付け根寄りが最も幅が広い卵形をしている。長さは2cm~大きいものでは10cm近くにもなる。幅は狭く1~3cmくらい。葉にも毛が沢山生えている。

開花時期は9月~10月ごろ。葉の脇)から出たフジ(藤)、ギボラシ(ぎぼらし)などのように細長い花軸に花柄のある花を多数つけ、下部の花から順に上へ開いていく花のつき方の小さい総状花序に、数個、ポチョポチョっと小さな花をつけている。長さ6~8mm程度の紅紫色の「蝶形花」。小さいながらも紅紫色の丸い立ち上がった花びらの「旗弁」が目立つ。とはいっても、葉の陰に隠れるような感じで咲くので、なかなか気づきにくい。

画像ツルマメ(蔓豆)は、とにかく毛が多くて、花の柄の部分や、萼、果実の鞘にも毛が沢山ついている。似たような場所にも生える「ヤブマメ(藪豆)」は、細長い筒状の蝶形花だが、ツルマメの筒は短くて萼の部分も短い。

果実は長さ2~3cmくらいのエンドウ(豌豆)のような豆の鞘の「豆果」で、表面には褐色の毛が密生している。中にできる種子は2個~3個ほど。ちょっとダイズ(大豆)に似ているが、それもそのはずで、ツルマメ(蔓豆)は、「ダイズ(大豆)」の原種だといわれている。花も似ているが、一目見た姿はちょっと違う。

ダイズ(大豆)の方は茎が立ち上がるが、ツルマメ(蔓豆)の場合は、細長いい茎が蔓になって絡みつく。栽培種のダイズ(大豆)、あるいは遺伝子組み換えダイズ(大豆)とも交雑が可能だということもあり、注意していきたいと思う。

画像写真を撮った場所は、狭い範囲に色々な蔓性の植物が自生していて大変な状態だった。まめ科だとヤブマメ(藪豆)やエビヅル(海老蔓)もあるし、へクソカズラ(屁糞葛)、ヤブガラシ(藪枯らし)………。特に同じまめ科だとどれどれがどれの葉か、果実だかの状態だった。

でも、真夏のころに比べると、この蔓性の植物たちの楽園も静かになってきた。最後まで見届けたいけれど、もうそろそろ草刈が行われそう。公園を管理の人たちが雑草を刈り取っていた。来年、また生えてくるだろうか。芝刈機のモーターの音が何か虚しく響いた。

花言葉は色々と調べてみたが、分からなかった。

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